富士住建での家づくりを検討する際、多くの方が特に心を惹かれるのが「完全フル装備の家」というコンセプトなのは言うまでもありません。
中でもキッチンは、一日の多くの時間を過ごす重要な空間であり、その選択は住み心地を大きく左右します。
富士住建のキッチンは、標準仕様でさえトクラス、クリナップ、タカラスタンダードという有名メーカーから選べるため、「どれが自分たちのニーズに合っているのだろう?」と悩む方も少なくありません。
この記事では、富士住建で選べるキッチンについて、各メーカーの具体的な違いから、後悔しないための選び方のポイントまで、網羅的に解説していきます。
- 富士住建キッチンの充実した標準仕様
- 主要3メーカー(トクラス・クリナップ・タカラ)の具体的な違い
- デザインやサイズなど後悔しないためのチェックポイント
- 理想のキッチンを実現するためのオプションと選び方の流れ
富士住建キッチンの標準仕様と3大メーカー比較

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はじめに、富士住建のキッチンに共通する基本的な仕様と、選択肢となる主要3メーカーそれぞれの魅力について詳しく見ていきましょう。
各社の個性を理解することが、最適なキッチン選びの第一歩となります。
まずは「標準仕様」についておさらい
富士住建のキッチンが多くの人々から高い評価を得ている最大の理由は、その充実した標準仕様にあります。
他のハウスメーカーではオプション扱いになるような高品質な設備が、追加費用なしで初めから含まれている、ということですね。
そして気になるメーカーは、現在(2025年)「トクラス」「クリナップ」「タカラスタンダード」から選べます。以下は3社のキッチンの特長についてまとめた一覧表です。
富士住建に採用のキッチン3社
特徴 | トクラス | クリナップ | タカラスタンダード |
---|---|---|---|
カウンター素材 | 高級人造大理石 | 人工大理石(コーリアン)/ ステンレス | 高級人造石(フィオレストーン)/ ステンレス |
キャビネット素材 | 木製 | ステンレス | ホーロー |
独自機能 | コ型キッチン選択可、スムースワークシンク | 洗エールレンジフード、流レールシンク | ホーロークリーンレンジフード、ユーティリティシンク |
食洗機(標準) | 深型 | 浅型 | 浅型 |
デザイン性 | ピアノ塗装、鮮やかなカラー、曲線的 | カフェ風、マットな質感、木目調 | 高級感のある石目調、光沢のあるホーロー |
清掃性 | ◎(継ぎ目のない人造大理石) | ○(ステンレスキャビネット) | ◎(まるごとホーロー) |
具体的には、どのメーカーのキッチンを選んでも、約37点から40点の食器を一度に洗浄できるビルトイン食器洗浄乾燥機が標準で装備されています。
また、コンロは750mmのワイドな設計で、ガスのビルトインコンロかIHクッキングヒーターかをライフスタイルに合わせて選択可能です。
さらに、スタイリッシュなデザインの浄水器一体型水栓や、家電や食器類を豊富に収納できる大容量のカップボードも標準仕様に含まれます。
これ、本当にすごいですよね。
これらの設備は、日々の調理や片付けの手間を軽減し、快適なキッチンワークをサポートします。
追加のオプション費用を気にせずにグレードの高いキッチンを実現できる点は、家づくりにかかる費用を考える上で非常に大きなアドバンテージと言えます。
富士住建のキッチン「トクラス」の特長
トクラス(旧ヤマハリビングテック)のキッチンは、デザイン性と独自の素材技術に大きな特長があります。
最大の魅力は、自社開発の高級人造大理石カウンターです。

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熱や衝撃に強く、汚れが染み込みにくい素材で、万が一細かいすり傷がついても、メラミンスポンジなどでこすれば綺麗になるメンテナンス性の高さも兼ね備えています。
シンクまでカウンターと一体成型されているため、継ぎ目がなく掃除がしやすい点も、日々の手入れを楽にしてくれる嬉しいポイントです。
デザイン面では、他のメーカーにはないユニークな形状を選べる点が挙げられます。
特に、ヤマハのピアノ塗装技術を応用した扉カラーは、深みのある光沢と美しい発色が特徴で、キッチンをインテリアの主役として考えたい方に適しています。

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収納面では、どこに何があるか一目で見渡せる「オーバービュー収納」や、シンク上で調理作業が完結する「スムースワークシンク」など、使いやすさを追求した機能が満載です。
また、富士住建の標準仕様の中では唯一、深型の食器洗浄乾燥機が標準となっている点も見逃せません。一度に多くの食器を洗いたい家庭にとっては、この点は大きな判断材料になります。
富士住建のキッチン「クリナップ」の特長
クリナップのキッチンは、長年の歴史に裏打ちされた「機能性」と、現代のインテリアにマッチする「デザイン性」を高いレベルで両立させているのが特長です。
特に注目すべきは、キャビネットの構造体に、湿気やカビ、臭いに強いステンレスを採用している点です。

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木製キャビネットに比べて耐久性が高く、清潔な状態を長期間保ちやすいため、衛生面を重視する方から絶大な支持を得ています。
機能面での最大の目玉は、ボタン一つでフィルターとファンを丸ごと自動洗浄してくれる「洗エールレンジフード」でしょう。

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約2ヶ月に一度、給湯トレイにお湯をセットしてボタンを押すだけで、面倒なレンジフードの掃除から解放される画期的な機能です。
また、シンク内で発生する水の流れを利用して、野菜くずなどが自然に排水口に集まるように設計された「流レールシンク」も、日々の片付けを楽にしてくれます。
これらの独自機能は、家事の時短を重視する方にとって非常に魅力的です。
デザイン面では、マットで落ち着いた質感の扉カラーが豊富に揃っており、温かみのあるカフェ風のインテリアや、モダンでシックな空間にも自然に溶け込みます。
カップボードも、見せる収納を楽しめるカフェスタイルと、収納力重視のシステムスタイルから選べるため、自分好みのキッチン空間を演出しやすいのも嬉しいポイントです。
富士住建のキッチン「タカラスタンダード」の特長
タカラスタンダードのキッチンの最大の特長は、独自素材である「高品位ホーロー」をキャビネットやパネルの隅々にまで採用している点にあります。

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ホーローは、金属の強さとガラスの美しさを併せ持った素材で、表面が硬く滑らかなため、油汚れや調味料のシミなどが染み込みません。
また、ベースが金属であるため、マグネットが使用できるのも大きなメリットです。
市販のマグネット付き収納パーツを使えば、壁面に自分好みの収納スペースを自由に作り出すことができます。
天板には、天然水晶を主成分とする高級人造石「フィオレストーン」が標準で選べます。
人造大理石とは一線を画す、天然石のような深みと高級感がありながら、傷や汚れに強い耐久性を誇ります。

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シンクは、調理プレートなどを活用して3層のスペースを立体的に使える「ユーティリティシンク」が採用されており、洗う・調理する・片付けるといった作業を効率的に行えるよう工夫されています。
レンジフードもホーロー製で、油汚れが付きやすい整流板などを簡単に取り外して丸洗いできるため、お手入れの手間を大幅に削減できます。
耐久性と清掃性を最優先に考えるのであれば、タカラスタンダードは有力な選択肢ですね。
知っておきたいメリットデメリット

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富士住建のキッチンは非常に魅力的ですが、選択する前に知っておくべきメリットとデメリットが存在します。
これらを正しく理解することが、後悔のない家づくりに繋がります。
メリット
最大のメリットは、その圧倒的なコストパフォーマンスです。
前述の通り、通常であれば高額なオプションとなるハイグレードな設備が標準仕様に含まれているため、少ない追加費用で質の高いキッチンが手に入ります。
また、選択肢が3社に厳選されているため、無数のメーカーやモデルの中から選ぶ手間が省け、家づくりの打ち合わせを効率的に進められる点も利点と考えられます。
デメリット
一方で、デメリットも存在します。最大の注意点は、標準仕様からの自由度が低いことです。
採用できるメーカーは3社のみで、キッチン本体のレイアウトや設備の細かな仕様変更には多くの制限があります。
もし、「どうしてもこの海外ブランドの食洗機を入れたい」といった強いこだわりがある場合、それが実現できない可能性がある点は念頭に置く必要があります。
また、富士住建ではインテリアコーディネーターや設計士が打ち合わせに同席しないため、専門的な視点からの提案は期待できません。
自分たちで情報を集め、主体的にプランを考える姿勢が求められます。
理想を実現する富士住建キッチンの選び方

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各メーカーの特徴を把握したところで、次に、自分たちのライフスタイルに最適なキッチンを具体的にどう選んでいくか、その手順とポイントを解説します。
家族に合うキッチンのサイズとは
キッチンを選ぶ上で、デザインや機能と同じくらい大切なのが「サイズ」です。
特に毎日使う場所だからこそ、体に合った高さや、調理スタイルに適した広さを確保することが、ストレスのないキッチンワークの鍵となります。
富士住建のキッチンは、基本的にI型で幅が約270cmと、広々としたサイズが標準です。
しかし、ここで注目したいのはカウンターの「高さ」です。
富士住建では、主に85cmや90cmといった高さから選ぶことができますので、ショールームで実際に立ってみて、無理のない姿勢で作業ができるかを確認することが不可欠です。
スリッパを履く習慣がある方は、その厚みも考えて高さを決めるとより現実に近い感覚で選べます。
また、カップボードのサイズも重要です。
富士住建では大容量のカップボードが標準ですが、現在持っている家電の数や大きさ、将来的に増える可能性などを考慮して、十分なカウンタースペースが確保できるかを確認しましょう。
近年人気のおしゃれなデザイン

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キッチンはもはや単なる台所ではなく、LDK空間の主役にもなりうる存在であり、そのデザインは家の印象を大きく左右します。
実際、注文住宅の家づくりを進めているユーザーも、キッチンは単なる作業場としてではなく、インテリアの一部として捉えるのが常識的な流れでしょう。
そこで、おしゃれなキッチンを実現するためのポイントは、「色」と「素材感」です。
例えば、クリナップのキッチンは、マットな質感の木目調や石目柄の扉が豊富で、ナチュラルテイストやモダンなカフェ風の空間によく合います。
取っ手のデザインも多数から選べるため、細部までこだわったコーディネートが可能です。
一方、タカラスタンダードの「フィオレストーン」の天板は、天然石さながらの重厚感と高級感を演出し、空間全体を格上げしてくれます。
光沢のあるホーローパネルは、清潔感があり、明るくスタイリッシュな印象を与えます。
トクラスは、深みのあるピアノ塗装や鮮やかなカラーバリエーションが魅力で、個性的なキッチンを求める方に人気です。
インテリアに合うキッチンを選ぶコツは、まずリビング全体のテーマ(例えば、北欧風、インダストリアル、和モダンなど)を先に決め、それに合わせてキッチンの色や素材を選んでいくと、統一感のあるおしゃれな空間が完成します。
こだわりを実現するオプション一覧
富士住建のキッチンは標準仕様だけでも非常に充実していますが、いくつかのオプションを追加することで、さらに自分たちの理想に近づけることができます。
オプションは多岐にわたりますが、ここでは特に人気が高く、検討する価値のあるものをいくつか紹介します。
最も人気のあるオプションの一つが、食器洗浄乾燥機のグレードアップです。
特に共働きのご家庭や大家族に人気なのが、海外製のフロントオープン型食洗機への変更です。
例えば、大容量で洗浄力が高いことで知られる「BOSCH(ボッシュ)」や「Miele(ミーレ)」の製品を導入するケースが見られます。

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初期費用は数十万円単位でかかりますが、毎日の食器洗いの手間と時間を大幅に削減できるため、費用対効果は高いと考える方が多いようです。
また、シンク内に洗剤やスポンジを置くためのポケットを追加する、といった細かなカスタマイズもできます。
ただし、オプションの選択肢や価格は時期によって変動する可能性があるため、最新の情報は必ず担当者にご確認ください。
知っておきたい床や建具との相性

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キッチン単体のデザインだけでなく、床材(フローリング)や建具(室内ドアなど)との色合いや素材感の相性を考えることは、LDK全体に統一感を生み出す上で非常に大切です。
例えば、無垢材のような温かみのある床材を選ぶのであれば、クリナップの木目調の扉や、トクラスのナチュラルなカラーのキッチンが自然に馴染みます。
逆に、タカラスタンダードのフィオレストーンのような石目調の天板や、光沢のあるホーローパネルは、モダンでクールな印象の床材や建具と組み合わせることで、洗練された空間を演出できます。
床や建具の色が濃い場合は、キッチンを明るい色にすると空間が重くなりすぎず、バランスが取れます。
逆に、床や建具が白やベージュなどの淡い色の場合は、キッチンに濃い色をアクセントとして持ってくることで、空間全体が引き締まります。
ショールームでキッチンを選ぶ際には、床材や建具のサンプルを持参し、実際にキッチンパネルと並べて色味や質感を確認することをお勧めします。
小さなサンプルで見るのと、広い面積で見るのとでは印象が異なる場合があるため、可能な限り大きなサンプルで比較検討するのが、失敗しないためのコツです。
後悔しないためのキッチン決め方
最終的に一つのキッチンに決めるためには、自分たちのライフスタイルにおける「優先順位」を明確にすることが最も大切です。
デザイン、機能性、清掃性、耐久性など、様々な判断基準がありますが、全ての面で完璧なキッチンは存在しないかもしれません。
①「毎日の掃除をとにかく楽にしたい」という方であれば、タカラスタンダードのホーローキッチンが最有力候補になるでしょう。
②「料理の効率を上げて、家事の時短をしたい」と考えるなら、クリナップの「洗エールレンジフード」や「流レールシンク」は大きな魅力です。
③「キッチンをインテリアの中心として、見た目にこだわりたい」という場合は、トクラスの美しい塗装やデザイン性の高い形状が理想を叶えてくれるかもしれません。
次に、ショールームへ足を運び、必ず実物を見て、触れて、操作してみることが不可欠です。
カタログの写真だけでは分からない素材の質感、引き出しの滑らかさ、収納の使い勝手などを確かめることで、自分たちに本当に合っているかどうかを判断できます。
その際、漠然と見るのではなく、「この引き出しには何を収納するか」「この作業スペースで何をするか」と、具体的な生活シーンを想像しながら確認すると、より現実的な視点で比較検討できます。
家づくりを成功させる富士住建キッチン選び
富士住建で理想のキッチンを選ぶことは、家づくり全体の満足度を大きく向上させる重要なプロセスです。
メーカーごとの特徴を深く理解し、自分たちの暮らしにとっての優先順位を明確にすることが、後悔のない選択へのカギとなります。
- 富士住建のキッチンは高いレベルの設備が標準仕様
- トクラスは人造大理石とデザイン性の高さが魅力
- クリナップはステンレスキャビネットと高機能な設備が特徴
- タカラスタンダードはホーロー素材による圧倒的な清掃性が強み
- 標準仕様が充実しているため追加のオプション費用を抑えられる
- 一方で標準からの仕様変更の自由度は低いという側面も持つ
- キッチン選びではカウンターの高さが使いやすさを左右する
- 身長に合わせた高さを選ぶことが疲労軽減に繋がる
- 床材や建具との色や素材の調和を考えるとおしゃれな空間になる
- 掃除のしやすさを最優先するならタカラスタンダードが有力
- 家事の時短や効率を重視するならクリナップの機能が魅力的
- デザインや見た目を重視するならトクラスが個性を発揮する
- 海外製のフロントオープン食洗機は人気の高いオプション
- 必ずショールームで実物を確認し質感や使い勝手を体感する
- 自分たちの生活で何を最も大切にするか優先順位を明確にすることが成功の秘訣
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