ミサワホームでの家づくりを考え始めたとき、多くの人がこだわりたい場所の一つがキッチンではないでしょうか。
中でも「ミサワホームのオリジナルキッチン」は、どのような特徴があるのか、価格や使い勝手はどうなのか、気になる点は多いはずです。
「デザインは素敵だけど、性能は大丈夫?」「LIXILやクリナップといった有名メーカー品と、どう違うの?」といった疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、そんなあなたの疑問に答え、ミサワホームのオリジナルキッチンに関する情報を網羅的に解説します。
後悔のないキッチン選びの、確かな一助となれば幸いです。
- オリジナルキッチンの種類と特徴
- 提携する主要メーカーの製品ラインナップ
- 価格帯や口コミ、実際のカスタム事例
- 後悔しないためのキッチン選びのポイント
ミサワホーム オリジナルキッチンの種類と提携メーカー

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まずは、ミサワホームが提供するオリジナルキッチンの全体像を掴むために、どのような種類や提携メーカーがあるのか、基本的な仕様から見ていきましょう。
スマートスタイルなどの標準仕様
ミサワホームの規格住宅「スマートスタイル」では、多くの場合、LIXIL製の「SCキッチン」が標準仕様として設定されています。
これは、多くの購入者が求める機能性とデザイン性をバランス良く満たしながら、規格化によってコストを抑えることを目的としたキッチンです。
ベースとなっているのは、LIXILのビルダー向け商品である「AS」で、これは一般的に流通している「ノクト(旧アレスタ)」に相当するモデルと考えられます。
標準で人造大理石のワークトップや、浅型のビルトイン食洗機が搭載されており、追加費用なしでも充実した設備が手に入ります。
ただし、注意点として、標準仕様はあくまで基本的なパッケージであるということです。
例えば、収納内部の便利なアシストポケットや、より清掃性の高いレンジフード、深型の食洗機などはオプション扱いになる場合があります。
標準仕様の範囲でどこまで満足できるか、そしてオプションで何を追加したいかを事前にリストアップしておくことが、予算管理のポイントとなります。
選べるキッチンメーカーはLIXIL

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前述の通り、ミサワホームのオリジナルキッチンの中心的な提携メーカーはLIXILです。
ミサワホームの「SCキッチン」や「LSキッチン」といった名称で提供される製品の多くは、LIXILのシステムキッチンをベースに、ミサワホーム向けに一部仕様を調整したOEM製品です。
LIXIL製キッチンの魅力は、使いやすさを追求した多彩な機能にあります。
また、収納は奥の物まで取り出しやすいフルエクステンション構造が基本で、オプションで追加できる「アシストポケット」は、包丁やラップなどを立てて収納でき、作業効率を格段に向上させます。
一方で、ミサワホームのオリジナル仕様として提供される場合、LIXILのショールームで確認できる全てのカラーやオプションが選択できるわけではない点には注意が必要です。
選べる扉のカラーが数種類に限定されていたり、特定の機能が選択不可だったりすることもあります。どのような選択肢があるかは、担当者を通じてしっかりと確認することが大切です。
クリナップ製のキッチンも選択可能
LIXILと並び、ミサワホームではクリナップ製のキッチンも選択肢として用意されています。
主に「CLキッチン」という名称で、オプションとして提供されることが多いようです。
クリナップは、古くからステンレス加工技術に定評があり、キッチンの耐久性や清潔さを重視するユーザーから高い支持を得ています。
クリナップ製キッチンの最大の特徴は、キャビネットの内部までステンレスで作られている点です。
湿気やサビに強く、汚れが染み込みにくいため、長期間にわたって清潔な状態を保ちやすいという大きなメリットがあります。
また、引き出しの底板にも傷に強いハードコート加工が施されるなど、見えない部分にもこだわりが詰まっています。
ミサワホームでCLキッチンを選ぶ場合、ワークトップは標準のアクリル系人工大理石のほか、より高級感と耐久性のあるクォーツストーンも選択可能です。
LIXIL製とは異なるデザインや機能性を持つため、両社のショールームに足を運び、それぞれの特徴を実際に比較検討することをおすすめします。
選択肢が増えることで、より自分の理想に近いキッチンを実現できるでしょう。
人気のペニンシュラ型やアイランド型

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現代の住宅において、リビングやダイニングとの一体感を重視する間取りが主流となっており、キッチンレイアウトも開放的なタイプが人気を集めています。
その代表格が「ペニンシュラ型」と「アイランド型」です。
ペニンシュラ型は、キッチンの左右どちらかが壁に接している半島(ペニンシュラ)のようなレイアウトです。
アイランド型ほどの広いスペースを必要とせず、開放感を確保しながら調理中の油はねや煙の広がりをある程度抑えられるのが利点です。
家族とコミュニケーションを取りながら作業できるため、小さなお子様がいるご家庭にも向いています。
一方、アイランド型は、壁から完全に独立した島(アイランド)のようなレイアウトです。
360度どこからでもキッチンを囲むことができ、複数人での作業やホームパーティーに適しています。
ただし、設置には広いスペースが必要な上、レンジフードの性能や設置場所、換気計画を慎重に検討しないと、油や臭いがリビング全体に広がりやすいという注意点も考慮する必要があります。
ミサワホームでは、これらのレイアウトも柔軟に選択できます。
省スペースな壁付レイアウトも
開放的なペニンシュラ型やアイランド型が人気を集める一方で、従来からある「壁付レイアウト」にも根強い支持があり、多くのメリットが見直されています。
ミサワホームでも、間取りやライフスタイルに応じて壁付キッチンを選択することが可能です。
特に、限られた床面積を有効活用したい都市部の住宅や、キッチン以外のスペースを優先したい場合に有効な選択肢となります。
また、調理に集中しやすい環境であることも見逃せないポイントです。
リビングからの視線が気にならず、目の前の壁に向かって作業するため、料理に没頭したい方には適しています。
さらに、構造がシンプルなため、ペニンシュラ型やアイランド型に比べてコストを抑えやすい傾向にあるのも魅力の一つです。
ただし、リビングに背を向けて作業することになるため、家族とのコミュニケーションが取りにくく、孤立感を感じる場合があるかもしれません。
こだわりを反映できるカウンター
キッチンの印象と使い勝手を大きく左右するパーツが、ワークトップ(天板)です。
ミサワホームのオリジナルキッチンでは、主に2種類の素材からカウンターを選ぶことができ、それぞれの特性を理解することが満足度につながります。
選べるカウンターの素材と特徴
標準仕様で多く採用されているのは「人造大理石(人工大理石)」です。
これはアクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした素材で、色やデザインのバリエーションが豊富という長所があります。
また、LIXILの実験では350℃に熱した鍋を置いても著しい変色がないなど、高い耐久性が実証されています。比較的コストを抑えつつ、シームレス加工による清掃性の高さとデザイン性を両立できるのが魅力です。
一方、オプションで選択できる「クォーツストーン」は、約90%が天然水晶で構成された高級人造石です。
天然石の風合いと高級感を持ちながら、非常に硬度が高く、傷や熱、汚れに強いのが特徴です。
日常的な使用で傷がつくことはほとんどなく、美しさが長持ちします。ただし、人造大理石に比べて価格は高くなる傾向があります。
以下は大理石とクォーツストーンの比較表です。
素材 | 主な特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
人造大理石 | アクリル樹脂などが主成分。加工性に優れる。 | ・カラーやデザインが豊富 ・比較的安価 ・清掃性が高い |
・クォーツストーンに比べると柔らかい ・経年で細かい傷が付くことがある |
クォーツストーン | 約90%が天然水晶。高級感がある。 | ・非常に硬く傷に強い ・熱や汚れにも強い ・高級感と美しい風合い |
・価格が高い ・重量がある |
ミサワホーム オリジナル キッチンの評判と価格

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キッチンの基本的な仕様を理解したところで、次に気になるのはやっぱり、実際の評判や価格帯ではないでしょうか。
ここでは、より具体的な検討材料となる口コミやカスタム事例、価格について掘り下げていきます。
気になる価格とコスパを解説
ミサワホームのオリジナルキッチンの価格を考える上で、まず理解しておきたいのは「ハウスメーカーの標準仕様はコストパフォーマンスが高い」という点です。
ミサワホームはLIXILなどのメーカーから大量に仕入れることで、特別価格を実現しています。そのため、個人で同等グレードのキッチンを設置するよりも、費用を抑えられるのが一般的です。
具体的な価格は、選択するキッチンのモデル(SCキッチンかCLキッチンかなど)、サイズ、オプションによって大きく変動します。
例えば、天板を人工大理石にし、食洗機を付けるといった一般的な仕様であれば、標準からの差額はそれほど大きくならないでしょう。
しかし、ワークトップをクォーツストーンに変更したり、高機能なレンジフードを選んだりすると、数十万円単位で価格が上がっていきます。
ハウスメーカーから提示される見積もりは定価ではなく、実際の建築費用に含まれる金額です。
もし標準仕様から別のメーカーのキッチンに丸ごと変更する場合、標準仕様分の値引き額と、新たに入れるキッチンの価格(仕入れ値)との差額が発生します。
この差額が予想以上に大きくなることもあるため、担当者と綿密に打ち合わせることが不可欠です。
実際に採用した人の口コミ
キッチン迷い中。ミサワホームでミラタップを猛反対されて、クリナップになりそう。専門メーカーと作りが全然違う。保証が効かないなどと言われ💦。本当にやめといた方がいいのか、担当者が単に提携外のものを入れたくないからこんなこと言っているのかがわからない。
— ミサワホームで家建てる (@Qfj03smmiC7347m) April 27, 2025
やっぱりキッチンはノクト+ミーレに変更😂
パナのフロントオープン気になりすぎるけど
LIXILでミーレ入れると10万オフになるのでミーレにする😂
リシェルほどの機能いらないからノクトで十分😘#ミサワホーム— ぽん🍏 (@debupompompom) August 26, 2024
ミサワホームのオリジナルキッチンに対する評価は、利用者によってさまざまです。
インターネット上の口コミを見ると、「価格を考えれば十分な性能で満足している」という肯定的な意見がある一方で、「デザインが少し安っぽく感じる」「もっと選択肢が欲しかった」といった声も見受けられます。
肯定的な意見の多くは、LIXILやクリナップといった信頼できるメーカー製である点や、標準仕様でも食洗機や人造大理石トップが含まれるコストパフォーマンスの高さを評価しています。
日常的な使用において、機能面で大きな不満を感じることは少ないでしょう。
一方で、否定的な意見は、デザインの選択肢の少なさに起因することが多いと考えられます。
また、引き出しのソフトクローズ機構が一部にしか付いていないなど、細かな仕様でメーカーのプロパー品との違いを感じる方もいるようです。
これらの口コミは、何を重視するかによって評価が分かれることを示しています。
おしゃれなカスタム事例を紹介
標準仕様に満足できない場合でも、ミサワホームでは柔軟なカスタムに対応してくれる事例が多くあります。
予算との兼ね合いにはなりますが、こだわりを実現することで、満足度は大きく向上します。
一つの事例ですが、キッチン本体はミサワホームのオリジナル仕様(LIXIL製など)を採用しつつ、キッチンパネルだけを施主支給で変更するのも一つの手です。
例えば、サンワカンパニーなどが提供するモルタル調やタイル調のデザインパネルを取り入れるだけで、キッチンの雰囲気は一変します。標準の白い光沢パネルが好みでない場合に有効な手段です。
さらに、キッチンそのものを標準外のメーカーから選ぶという選択肢もあります。
SNSなどでは、高級キッチンメーカーである「キッチンハウス」の製品をミサワホームの住宅に導入した事例も見られます。ミサワホームはキッチンハウスと提携しており、通常よりも少し手頃な「セレジオナート」というシリーズを選ぶことも可能です。
こうしたカスタムは、標準仕様に比べて費用は大幅に上がりますが、唯一無二の空間づくりを追求したい方にとっては価値のある投資と言えます。
フルオーダーとの違いはどこ?

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ミサワホームで選べるキッチンは、正確には「セミオーダー」や「規格品」に分類されます。
これと、一から自由に設計する「フルオーダーキッチン」との違いを理解しておくことは、自分に合った選択をする上で大切です。
最大の違いは設計の自由度です。フルオーダーキッチンは、サイズ、素材、レイアウト、機器、収納内部の仕切り一枚に至るまで、全てをミリ単位で自由に決めることができます。
一方、ミサワホームのオリジナルキッチンは、あらかじめ用意された扉カラーやカウンターの素材、キャビネットの組み合わせの中から選ぶスタイルです。
選択肢の範囲内でカスタマイズは可能ですが、完全にゼロから作り上げるわけではありません。
この自由度の違いは、価格にも直結します。フルオーダーキッチンは、設計料や個別製作のコストがかさむため、一般的に高価になります。
対して、ミサワホームのキッチンは規格化・大量生産のメリットを活かして、価格が抑えられています。アフターサービスの面でも、ハウスメーカーが一括して窓口となる安心感があります。
デザインや寸法に特別なこだわりがなく、信頼できるメーカーの製品を効率よく選びたい方には、ミサワホームのセミオーダースタイルが適していると考えられます。
総括!ミサワホームのオリジナルキッチン
- ミサワホームのオリジナルキッチンは大手メーカー製
- LIXILやクリナップの製品がベースとなっている
- 規格住宅スマートスタイルではLIXIL製SCキッチンが標準
- SCキッチンは「AS(旧アレスタ)」がベースのビルダー向けモデル
- オプションでクリナップ製CLキッチンも選択可能
- CLキッチンは耐久性の高いステンレスキャビネットが魅力
- レイアウトはペニンシュラ型やアイランド型など自由に選べる
- 省スペースでコストを抑えやすい壁付レイアウトも選択肢の一つ
- カウンターは人造大理石が標準でクォーツストーンも選べる
- 標準仕様は大量仕入れによりコストパフォーマンスが高い
- 口コミでは機能面での満足度が高い一方、デザインの選択肢に不満の声も
- キッチンパネルの変更など部分的なカスタムも可能
- キッチンハウスなど提携する高級メーカーも選択できる
- フルオーダーキッチンに比べると設計の自由度は低い
- 自分にとって必要な機能とデザイン、予算のバランスを見極めることが大切
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