一条工務店の換気システムを徹底解説!ロスガード90のメリット・デメリットとは

一条工務店の換気システムを徹底解説!ロスガード90のメリット・デメリットとは 未分類

家づくりにおいて、快適な室内環境を保つために欠かせないのが換気システムです。

特に高気密・高断熱を追求する一条工務店では、どのような換気方式が採用されているのか気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、一条工務店の換気システムについて、その仕組みや特徴、他社との違いまでわかりやすく解説していきます。

どのシステムを選ぶべきか悩んでいる方にも、判断のヒントとなる情報をお届けします。

記事のポイント
  1. 住宅用換気システムの3つの種類とその違い
  2. 第1種・第3種換気システムの特徴と選び方
  3. 一条工務店のロスガード90の仕組みと効果
  4. うるケアによる加湿と換気の一体型システムの利点

一条工務店の換気システムを知る上の基礎知識

一条工務店の換気システムを知る上の基礎知識

家の中の空気環境を快適に保つためには、適切な換気システムの知識が欠かせません。

まずは換気の基本となる3つの種類について理解しておきましょう。

換気システムには3種類がある

住宅における換気システムは、大きく分けて「第1種換気」「第2種換気」「第3種換気」の3つの方式があります。

それぞれの違いは、給気と排気をどのように行うかという点にあります。

第1種換気システム

第1種換気システムは、住宅全体の空気の入れ替えを最も安定して行える方式として注目されています。給気と排気の両方を機械によってコントロールするのが特徴です。

このシステムでは、外気をフィルターでろ過したうえで、室内と同じくらいの温度に調整してから取り込みます。

また、排気も機械で制御されるため、常に計画的な換気が可能です。高気密・高断熱住宅に適しており、室温や湿度の変化を最小限に抑えられます。

メリットとしては、快適な空気環境を保ちやすく、省エネにもつながる点が挙げられます。

熱交換器を備えたタイプであれば、冬は暖かく夏は涼しい空気を取り込むことができるため、冷暖房の負担を軽減します。

一方で、初期費用や設置スペースが必要になり、定期的なメンテナンスも欠かせません。導入の際は、本体の設置場所やフィルターの交換頻度なども確認しておくと安心です。

第2種換気システム

第2種換気システムは、室内に空気を機械で送り込み、排気は自然に任せる方式です。

この方法により、室内の気圧が高く保たれ、外部からの粉塵や花粉が侵入しにくくなります。

この特性から、病院の無菌室や食品工場など、空気の清浄さが求められる場所で採用されることが多い方式です。住宅用としてはあまり一般的ではありません。

理由は、気密性が不十分な住宅では、壁内に湿気を含んだ空気が入り込み、結露を引き起こす恐れがあるからです。この結露がカビの原因となり、建物を傷める要因にもなります。

また、給気用のファンは継続して稼働させる必要があるため、電気代がかさむ傾向があります。

住まいへの導入を検討する際には、住宅の気密性と断熱性能をしっかりと確認し、必要に応じて設計者や施工会社と相談することが大切です。

第3種換気システム

第3種換気システムは、住宅で最もよく採用されている換気方式のひとつです。この方式では、排気を機械で強制的に行い、給気は自然に任せるというシンプルな仕組みです。

導入コストが低く、構造がシンプルなため、施工がしやすいという利点があります。また、電気代などのランニングコストも抑えられる点から、多くの住宅で採用されています。

ただし、外気がそのまま室内に入ってくるため、冬は冷たい空気が、夏は熱い空気が直接入りやすくなります。

その結果、室温が安定しづらく、冷暖房効率が下がることがあります。

また、気密性能が低い住宅では、換気経路がうまく機能せず、隙間から空気が出入りしてしまうこともあります。

これを防ぐためには、気密性の高い住宅とセットで計画されることが望ましいです。全体的にコストを抑えたい人には適した方式ですが、性能の限界も理解しておく必要があります。

住宅に主に使われる第1種と第3種の選び方

住宅における換気システムは、第1種と第3種のいずれかが一般的です。

快適な住まいづくりには、生活スタイルや地域の気候に合った選び方が重要になります。

第1種換気システムは、寒冷地や高気密・高断熱の住宅に適しています。給気と排気の両方を機械で制御できるため、温度や湿度を保ちながら効率的に換気できます。

花粉やPM2.5を除去する高性能フィルターも使いやすく、室内環境をより快適に保ちたい方に向いています。ただし、導入コストやメンテナンスの手間は比較的高めです。

一方で、第3種換気システムは、比較的温暖な地域やコスト重視の住宅で多く採用されています。構造がシンプルで、電気代や設備費を抑えられる点が魅力です。

ただし、外気が直接入るため、冬の寒さや夏の暑さが室内に影響しやすく、冷暖房効率が下がることもあります。

どちらを選ぶかは、住む地域の気候条件、住宅の断熱性能、快適性へのこだわり、そして予算を踏まえて判断することが大切です。

設計段階で専門家に相談することで、失敗のない換気計画が立てられます。

一条工務店の換気システムをより深く学ぶ

一条工務店の「ロスガード90」

一条工務店公式サイト

独自の換気システム「ロスガード90」とは

一条工務店が採用している「ロスガード90」は、快適さと省エネ性能を両立させた独自の換気システムです。

ここでは、その仕組みや特徴について詳しく解説していきます。

熱交換型換気システム

ロスガード90は、第一種換気方式の中でも「熱交換型」に分類されるシステムです。

この仕組みでは、屋内の排気と屋外からの給気がすれ違うように流れ、それぞれの空気が熱交換素子を介して熱と湿度をやりとりします。

これにより、外の冷たい空気や暑い空気が、そのまま室内に入ってくるのを防ぐことができます。

一般的な換気システムでは、外気をそのまま取り入れるため、冬は冷気が、夏は熱気が室内に入り込みやすくなります。

一方で、ロスガード90のような熱交換型では、外気をあらかじめ室温に近づけたうえで取り込むため、室内の温度を乱しにくくなります。

この機能は冷暖房効率を高めるだけでなく、家全体を均一な温度に保つことにもつながります。

特に高気密・高断熱の住宅と相性がよく、四季を通じて快適な空気環境を実現できます。

最大90%の温度交換効率

ロスガード90の大きな特長のひとつが、最大90%という高い温度交換効率を実現している点です。

この効率の高さは、外気の温度を室内温度に近づけて取り込む力が非常に優れていることを意味しています。

例えば、冬に外気温が0℃で室内が20℃の場合、温度交換効率が90%であれば、取り込まれる空気は約18℃まで暖められてから室内に入ってきます。

これにより、冷たい空気が直接流れ込むことによる体感温度の低下を防ぐことができます。

同様に、夏場でも高温多湿の外気がそのまま入ってくるのではなく、適度に冷やされた空気となって供給されるため、エアコンの負担が減り、電気代の節約にもつながります。

ただし、実際の効率は設置環境や使用状況によって変動するため、過度な期待をせず、日常的なメンテナンスを行うことも重要です。

温度交換効率の高さは、省エネと快適性のバランスをとるうえで非常に魅力的な要素と言えるでしょう。

冬場の暖房費を大幅に削減

ロスガード90は、快適な室内温度を維持しながら暖房にかかるエネルギー消費を抑える設計がされています。この特長から、冬の光熱費を大幅に節約することが可能です。

このシステムは、外の冷たい空気を取り込む前に、屋内の温かい排気と熱交換を行います。

その結果、外気が室内温度に近い状態で供給されるため、暖房機器が空気を温めるために使うエネルギーが最小限で済みます。

たとえば、通常の換気システムで外気がそのまま入ると、室温が下がって暖房がフル稼働してしまいますが、ロスガード90ならそうした無駄がありません。

具体的な試算では、愛知県名古屋市のような地域で、延床面積45坪の住宅において、一般的な換気システム使用時と比べてひと冬あたり約4万円の暖房費が削減できるケースもあります。

床暖房と組み合わせれば、家全体が温かくなるうえに省エネにもつながるため、長期的に見て経済的な選択肢となるでしょう。

気になる花粉をほとんど除去

ロスガード90には、高性能な空気フィルターが搭載されており、外気に含まれる花粉をほぼ取り除いてから室内に送り込む仕組みとなっています。

春先など花粉の飛散が多い季節でも、室内の空気は清潔に保たれます。

このフィルターは、一般的な家庭用マスクと同等以上の細かさで花粉をキャッチします。実際の除去率は約99%とされており、花粉症で悩む方には特に大きなメリットとなるでしょう。

また、PM2.5や黄砂などの微粒子の侵入も防げるため、小さな子どもや高齢者がいる家庭でも安心して生活できます。

ロスガード90は、常に換気をしながらも窓を開ける必要がないため、外からの花粉が物理的に入りづらいという点でも優れています。ただし、フィルターは定期的な交換が必要です。

年に1〜2回のメンテナンスを怠らないことで、清潔な空気環境を長く維持できます。

パナソニックと共同開発した「うるケア」

「うるケア」のロゴ

一条工務店公式サイト

乾燥しやすい冬の室内環境を快適に保つため、一条工務店とパナソニックが共同開発したのが「うるケア」です。

加湿と換気を一体化させたシステムで、快適性と手間の軽減を両立しています。

うるケアは、家全体に均一に加湿された空気を届ける全館加湿システムです。一般的な加湿器のように水を補充したり掃除したりする手間がなく、水道と直結して自動で給水・排水・乾燥を行います。

そのため、加湿器のタンク管理に追われることがなく、衛生面でも安心して使用できます。

加湿方式にはナノミストが使われており、水が超微粒子になって家中に行き渡るため、家具や床が濡れる心配もありません。

加湿の強さは「多め・標準・少なめ」など複数のモードから選べるので、家庭ごとのニーズに合わせた運用が可能です。

注意点としては、加湿の仕組み上、湿度が必要以上に上がることもあるため、室内環境の観察と適切なモードの使い分けが求められます。

特に春や秋など外気とのバランスをとることが大切です。

『一条工務店の換気システムを徹底解説!ロスガード90のメリット・デメリットとは』総括

  • 換気システムは第1種・第2種・第3種の3種類に分類される
  • 第1種換気は給気と排気を両方機械で行う方式
  • 第1種換気は高気密・高断熱住宅と相性が良い
  • 第2種換気は給気を機械で、排気を自然に任せる方式
  • 第2種換気は病院や工場などで使われるが住宅には不向き
  • 第3種換気は排気を機械で、給気を自然に任せる方式
  • 第3種換気はコストが低く一般住宅で広く使われている
  • 第1種換気は導入費用が高く、メンテナンスが必要
  • 第3種換気は室温が不安定になりやすく冷暖房効率が下がる
  • 住宅では第1種か第3種換気のどちらかが一般的に使われる
  • 第1種換気は快適性と空気の清浄さを重視する人に適している
  • 第3種換気は初期費用やランニングコストを抑えたい人向け
  • ロスガード90は一条工務店の熱交換型第1種換気システム
  • ロスガード90は最大90%の温度交換効率を持つ
  • ロスガード90は高性能フィルターで花粉やPM2.5を除去する
  • うるケアは加湿と換気を自動で行う全館加湿システム
  • うるケアはナノミスト加湿により衛生的で手間が少ない

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