一条工務店の床暖房について、「いらないのでは?」と感じている方もいるのではないでしょうか。
高断熱・高気密を誇る住宅性能から、床暖房がなくても十分に暖かく過ごせるという声もあります。
この記事では、一条工務店の床暖房が「いらない」と言われる理由やその背景、実際の仕組みやメリット・デメリットまでをわかりやすく解説します。
導入を迷っている方にとって、判断材料となる情報を丁寧にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
- 床暖房がいらない主な理由
- 電気式と温水式の違い
- 一条工務店の床暖房の特徴
- 床暖房なしの具体的な選択肢
一条工務店の床暖房はいらないと言われる理由
一条工務店の住宅は高断熱性で知られており、そのため「床暖房はいらないのでは?」という声もあります。
ここでは、そう言われる理由について詳しく見ていきます。
断熱性能だけで十分
一条工務店の住宅は、非常に優れた断熱性能を備えています。
外気の影響を受けにくく、室内の温度を一定に保ちやすいため、冬でもそこまで寒く感じないとされています。
そのため、「断熱性能だけで室内が快適に保たれるなら、床暖房なんていらないよね」と考える人も少なくありません。
ただし、家族構成や住んでいる地域、寒さに対する感じ方には個人差があります。
断熱性が高くても「足元の冷えが気になる」という人にとっては、床暖房があることでより快適に過ごせる可能性もあります。
コストに見合わない
床暖房は快適さを提供してくれる一方で、導入費用やランニングコストが気になるという声もあります。
特に、普段から床暖房を積極的に使わない家庭にとっては、その投資が本当に必要だったのか、と疑問に感じることもあります。
初期費用としては、床暖房の設置に数十万円かかることが一般的です。
さらに、近年は以下の経済産業省のデータの通り電気代の高騰もあり、光熱費を抑えたいと考える家庭にとって、床暖房は必ずしも効率的な選択とは言えない場合もあります。
床暖房の導入は、快適性だけでなく、予算とライフスタイルのバランスを見て判断することが大切です。
部屋の空気が乾燥する
床暖房は足元から部屋全体をじんわりと暖めてくれる一方で、室内の空気が乾燥しやすくなるといった指摘もあります。
特に冬場はただでさえ空気が乾きやすいため、注意が必要です。
さらに、断熱性の高い家は外気との交換が少ないため、加湿がされにくい状態になります。
この乾燥によって、喉の痛みや肌のかさつきを感じる人もいるほか、風邪などのウイルスが広がりやすくなることもあります。
対策としては、スチーム式加湿器や超音波式加湿器、加湿機能付きエアコンの併用や濡れタオルの設置、観葉植物を置くなどして湿度を調整するのが効果的です。
床暖房自体が直接空気を乾燥させるわけではありませんが、使用環境によっては乾燥を強く感じるケースもあるため、事前に備えておくと安心です。
Wi-Fiの通信環境が悪化する
意外かもしれませんが、床暖房がWi-Fiの通信環境に影響を与える可能性もあります。
これは、床暖房に使われる素材や構造が、電波の通り道を妨げることがあるためです。
一条工務店の床暖房は家中に敷設されていることが多く、金属を含む断熱材や床材が使われている場合、Wi-Fiの電波が遮られてしまうことがあります。
特にルーターから離れた部屋で接続が不安定になるケースも報告されています。
また、床暖房が設置された場所にWiFiルーターを設置すると、機器自体が熱を持ちやすくなるため、性能の低下につながることもあります。
こうした問題を防ぐためには、メッシュWi-Fiの導入や中継器の活用が有効です。
床暖房が快適な住環境を提供してくれる反面、電波状況との相性についても少し注意を払うと、よりストレスなく暮らせるでしょう。
温まるのに時間がかかる
床暖房は輻射熱によりゆっくりと部屋全体を暖めるため、スイッチを入れてすぐに暖かくなるわけではありません。この点に不満を感じる人も少なくありません。
特に朝起きたときや外出先から帰宅したときなど、すぐに暖をとりたい場面では、エアコンやファンヒーターと比べて床暖房は立ち上がりが遅く感じられます。
床材を通じてじんわりと熱が伝わる仕組みのため、部屋全体が快適な温度になるまでに数時間かかることもあります。
また、熱を床から伝える構造上、部屋のレイアウトやカーペットの敷き方によっても暖まり方に差が出ることがあります。
床暖房は快適さを重視する暖房方法ですが、即効性を求める方にはやや物足りなさを感じさせる部分もあると言えますね。
ゴキブリなど害虫が湧きやすくなる
床暖房を導入した住宅で、「ゴキブリなどの害虫が増えた」と感じるケースがあります。
実際、暖かく湿度の高い環境は多くの害虫にとって快適な生息地となり得ます。
特に冬でも床下や室内が一定の暖かさを保てる床暖房のある家は、ゴキブリなどの越冬場所として適しているとされています。
ただし、必ずしも床暖房が害虫の原因になるわけではなく、換気不足や掃除の頻度など、他の要因と重なって発生することが多いです。
ですので「害虫が出たのは床暖のせいだ!」と一概には言えません。
対策としては、こまめな清掃や隙間の封鎖、市販の防虫グッズの活用などが挙げられます。
床暖房を快適に使うためには、害虫対策も併せて意識しておくことが大切です。
一条工務店の床暖房がいらないかは総合的に判断を
床暖房は快適性を重視した設備ですが、全ての人にとって必要とは限りません。
住む地域や生活スタイルをふまえて検討することが大切です。
床暖房の基礎知識・仕組み
床暖房とは、床の内部に設置された熱源から熱を放射し、部屋全体をじんわりと暖める暖房方式です。
エアコンのように風を出さないため、ほこりが舞いにくく、室内の空気を清潔に保ちやすいのが特徴です。
床暖房には大きく分けて「電気式」と「温水式」の2つのタイプがあります。
【電気式床暖房】
電気式は、床の下に電熱線や発熱パネルを敷いて、電気の力で床を直接温める仕組みです。
施工が比較的簡単で、リフォームなど既存住宅にも導入しやすい点がメリットです。また、初期費用も温水式に比べて安価な傾向があります。
ただし、広い面積や長時間の使用になると電気代が高くなりやすいという注意点があります。部分的な使用やスポット暖房に向いている方式といえます。
【温水式床暖房】
一条工務店でも採用されている温水式は、ボイラーなどで温めたお湯を床下に敷かれたパイプに循環させて熱を伝える仕組みです。
一度温まれば保温性が高く、ランニングコストが抑えられるという利点があります。特に新築時に導入することで、効率的に全室に設置できる場合もあります。
ただし、初期費用は高めで、故障の頻度はそう多くないものの修理やメンテナンスには専門的な対応が必要になることがあります。
床暖房のメリット&デメリット
床暖房にはさまざまな利点がありますが、導入前にはデメリットもしっかり理解しておく必要があります。
また、エアコンのような風が出ないため、体への負担が少なく、静かで快適な室内環境が実現できます。インテリアの邪魔をしないという点も嬉しいポイントです。
一方で、設置費用が高めであることや、すぐに暖かくならないという特性があります。
導入を検討する際は、こうした両面をしっかり比べて、自分のライフスタイルに合うかを見極めることが大切です。
基本的に一条は床暖房が標準装備

一条工務店 公式サイト
一条工務店では、一部の住宅商品を除いて床暖房が標準仕様として組み込まれています。
これは他社と比較しても大きな特徴の一つです。
こうした全館床暖房は、寒冷地だけでなく比較的温暖な地域に住む方からも支持されています。
また、エアコンのように風が出ないため、空気の乾燥や埃の舞い上がりを気にせず快適に過ごせるという利点もあります。
ただし、床暖房を使用しない選択肢がほとんどない点には注意が必要です。設備費用やランニングコストを削減したい人にとっては、不要と感じる可能性もあります。
そのため、自分の生活スタイルに合っているかをしっかりと見極めることが大切です。
一条工務店の床暖房の特徴・強み
一条工務店の床暖房は、性能・構造・メンテナンス性のすべてにおいて高水準で設計されており、快適さだけでなくコスト面や耐久性にも強みがあります。
自社一貫体制でコストを抑える
一条工務店では、床暖房の設計から製造・施工までをすべて自社グループで行っています。
そのため、各家庭の間取りに合わせたカスタム設計であっても無駄がなく、効率よく施工できるのが特長です。
外部業者を介さない分、中間コストが削減され、導入費用を抑えることが可能になります。
配管の太さと耐久性に優れた構造
床暖房には温水を使ったシステムを採用しており、配管には「架橋ポリエチレン管」を使用。
この素材は耐熱性・耐衝撃性が高く、50年以上の耐久性が認められています。
また、一般的な床暖房の配管は内径7mmほどですが、一条では独自の設計により10mmの太さの配管を敷設。
これにより水の流量が多くなり、お湯の温度が下がりにくくなるため、少ないエネルギーで長時間暖かさを保てます。
継ぎ目のない一筆書き配管で安心
一条の床暖房は継ぎ目のない「一筆書き」のような配管設計が特徴です。
継ぎ目がないことで温水漏れやゴミの侵入といったトラブルが起きにくく、日常的なメンテナンスもほとんど必要ありません。
長期的に見ても維持費が少なく、トラブルリスクの少ない安心設計となっています。
このように、見えない部分にまでこだわりを持つ一条工務店の床暖房は、長く快適に使いたいと考える方にとって、大きな魅力となってくれます。
設置後のサポート&保証について
一条工務店では、住まいの快適さを長く保つために、充実したサポート体制と手厚い保証制度を整えています。
設置後も安心して暮らせる環境を提供するため、多角的なアフターサービスが用意されています。
専用アプリ「i-サポ」で日常サポート
オーナー専用アプリ「i-サポ」は、メンテナンス依頼や消耗部品の注文、日常のお手入れ情報の確認がスマホひとつで可能です。
特にオンラインストアでは、自宅に合った部品のみが表示され、誤発注のリスクが低く、注文もスムーズ。故障箇所の写真を送るだけで24時間メンテナンス依頼ができる機能も便利です。
サポート窓口とアフターサポートセンター
直接相談したい場合は、アプリ内の「サポート窓口」から必要な連絡先をすぐに表示。
加えて、アフターサポートセンターでは、お住まいの情報をデータベース化し、迅速かつ的確な対応が可能です。
保証制度と無償サービス
一条工務店では、安心の「30年長期保証」制度を導入しています。
15年目の点検で必要と判断された有償メンテナンスを受けることで、最大30年まで保証延長が可能です。
また、シロアリ予防工事(10年目以降)や換気フィルター10年分の無償提供といったサービスも用意されています。
このように、一条の床暖房は設置後も手厚い支援と高い維持性能に支えられ、長期的な安心感を得られるのが大きな魅力です。
「ハグミー」なら床暖房なしの選択も

一条工務店 公式サイト
一条工務店が展開する新ブランド「HUGme(ハグミー)」では、これまで標準装備とされていた床暖房をあえて外し、自由度の高い家づくりが可能になっています。
これにより、床暖房が不要と考える人にも選びやすい住まいの選択肢が増えました。
さらに、床暖房がない分、床下の構造がシンプルになり、リフォームや修繕の際も作業がしやすいというメリットもあります。
一方で、HUGmeは全館空調や断熱性能にしっかり配慮されており、床暖房がなくても寒さを感じにくい構造です。
ただし、冷えが気になる地域や冷え性の方にとっては、補助暖房の導入を検討する必要が出てくることもあるでしょう。
特に、冬の底冷えが辛い内陸部や高緯度地域は、冬季に暖房なしなどありえません。
床暖房にこだわらない方や必要性の少ない方、コストを重視したい方にとって、ハグミーは合理的な住まいの選択肢となっています。
『一条工務店の床暖房はいらない?客観的な理由とユーザーの声をもとに徹底的に検証』総括
- 一条工務店の住宅は断熱性能が高く床暖房が不要と感じる人もいる
- エアコンだけでも快適な室温を保てるケースがある
- 床暖房の導入や維持にコストがかかる
- 電気代やメンテナンス費用がランニングコストとしてかかる
- 床暖房は空気の乾燥を助長する傾向がある
- 加湿器や観葉植物で湿度管理が必要になる
- 床暖房の構造がWiFi電波を遮る場合がある
- 床暖房の上にWiFiルーターを置くと機器が熱を持ちやすい
- 暖まるまでに時間がかかるため即暖性が低い
- カーペットなどの家具配置で暖まり方に差が出る
- 室内の暖かさがゴキブリなどの害虫を引き寄せやすい
- 換気不足や掃除の頻度も害虫発生の要因となる
- 一条工務店ではほとんどの住宅に床暖房が標準装備されている
- 自社施工による継ぎ目のない配管で高耐久性とメンテナンス性を実現
- 「HUGme」シリーズなら床暖房なしの選択肢もある
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